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JFS規格を取得された事業者の事例紹介インタビュー記事

JFS規格取得が自社アピールの自信に!(有限会社マニファクチャリング様 / JFS-B規格取得)

インタビュー記事 JFS-B規格

JFS規格取得事例のご紹介として、JFS規格を実際に取得された事業者へのインタビューを公開中です。JFS規格取得に向けた取り組みの様⼦や取得後の効果についてお話し頂いております。

本記事は農林水産省令和3年度補正予算補助事業において制作されました。

有限会社マニファクチャリング様は、1971年に東京都町田市で創業後、お中元・お歳暮等の贈答箱の組立やギフトセット業務を中心とした事業を始められました。現在はチョコ・ガム・キャンディ・焼菓子包装・蜂蜜瓶詰セットアップの包装といった、お菓子のセットアップを中心に事業を展開されています。取引先は印刷会社から菓子メーカーまで幅広く、2000年からはテーマパーク向けのアッセンブリも手掛けておられます。チョコレート・クッキーなどの裸素材やガムの取り扱いも多く、取引先の信用を勝ち取る上で第三者証明の重要性を感じられたことから、2022年11月にJFS-B規格適合証明取得の運びとなりました。今回は、忠生工場における取り組みや規格取得の背景について、幸田典子代表取締役にお話を伺いました。

─今回のJFS-B規格取得についてですが、きっかけはどのようなことだったのでしょうか。

manufacturing_r4.pngマニファクチャリング 幸田代表取締役
幸田代表取締役(以下幸田):大きなきっかけの一つが、十年来のお取引先様とのお仕事で監査が必須になったことです。それまでの監査は、お取引先様の方で監査項目が作られていたのですが、2022年3月の監査ではチェックリストがJFS-A規格のものでした。そこで監査員の方からポロッと一言「ひょっとしたらJFS-B規格が狙えるかもしれませんね」と言われて、それならチャレンジしてみようかと思い立った次第です。

──JFS規格の必要性は感じていたのですか?

幸田:別のお取引先様との間でも、JFS-A規格の監査が行われることは2年前からお話が出ていました。実は、HACCP・ISO・FSSCなどもそうですが、同じ管理をしているのなら「わざわざお金を出して認証を取る必要はないのでは?」と考えていた時期がありました。お金をかけて適合証明を取得しても、それがちゃんとできていない会社もたくさんあると思っていたので。
でも、食の安全が日本で騒がれている時代にこそ、日本発の適合証明を取得できれば、今後プラスになると思ったんです。それで今回は取得を目指そうとなりました。

──実際に取り組んだことで、どのような影響がありましたか。

幸田:適合証明を取得したことで大幅に帳票が増えたり、やるべきことが増えたりするようなことはありません。作業手順の増加・HACCPの部分で保管しなければならない書類の増加はありましたが、日常の衛生業務はまったく影響がない状況です。なので、みんなが同じ作業・いい仕事をしてくれている点では、取得前・取得後であまり変化はありません。

──JFS-B規格の取得によって得られるメリットについて、どのようにお考えですか。

幸田:実感するのは取得から1年後となる今年の秋ごろになると考えています。JFS-B規格を取得することで監査がなくなるお取引先様がいらっしゃいますので、新たにお仕事をいただけるということ、そして監査が免除されることがメリットですね。

──スタッフの方には、メリットをどのように説明されましたか。

幸田:当社では月に1回、リーダー会という会議を開いているのですが、その中で取得後の未来を共有するようにしました。監査がなくなること・別の取引先が現れるチャンスがあることなど、とにかく明るい話をすることに注力しました。

──これまでずっと品質管理に従事されて、社長になられてからも先頭に立って色々進めていらっしゃる状況は、まさに理想的な形なのかなと思いました。

manufacturing②.pngマニファクチャリング 忠生工場

幸田:それには理由がありまして、昔私が勤めていた会社の社長や工場長は、品質管理に対してかなりネガティブで、要するに「品質管理は、お金は使うけどお金を生まない」って考えていたんです。品質管理をちゃんとしていないので、当然クレームも多くて、お取引様からの信用を失ってしまい、取引中止になることもありました。そのときと同じ経験はしたくないと思って、現会長である母としっかり話し合って、「品質管理をしっかりやらなければ生き残れない」ということで、品質管理に対して投資をしました。やはり経営者もコミットして品質管理をしていかないとダメだと思いました。そのおかげで今があると思っています。

──JFS規格に対して、期待していることはありますか。

幸田:外国発の認証規格だと、文章を読んでも日本の食品業界と噛み合っていないと感じています。しかし、JFS規格は日本発の適合証明なので、日本の市場に合わせて構築されているところに魅力を感じています。今後JFS規格がもっと世の中に広まり、JFS規格を取得している企業は、食の安全をしっかりやっていることが認知されていくといいなと思っています。

──同業者の方で、JFS規格等の取得に取り組まれているお話を聞かれたことはありますか。

幸田:1件存じ上げている程度で、規格を取得されたとしても、あまり大々的に広告を打つケースは少ないかもしれません。当社は創業1971年ですが、4年ほど前になってようやくホームページを作ったという状況で、同業者様も似たような状況なのではないかと考えております。ただ、お取引先様からお話を伺う限り、衛生面・品質面の観点から見て、お仕事を依頼できる加工業者を探すのは大変とのことでした。当社はおかげさまでご紹介いただく案件が多いのですが、衛生面・品質面がしっかりしていることをJFS-B規格取得していることも交えて自社ホームページなどでアピールできれば、良い広告になってくれるのではと期待しています。

──これからJFS-B規格取得に向けて動いている企業様へのメッセージをお聞かせください。

幸田:最初は色々と苦労があるものと思いますが、達成することで自社の自信につながりますから、ぜひとも取得をおすすめします。

──本日はありがとうございました。
幸田:ありがとうございました。